LINE@と連携するMAツールベンダーに物申したい!
メールマーケティングと言われる、メルマガ配信を主軸としたアクションはいま急激に変化しています。
2016年に入社した私は、ネスタでMAという概念を知りました。マーケティングオートメーション。
ツールによってメールを配信し、それに対する開封や回帰・巡回のアクションを拾って分析、ホットリード(熱い顧客)を見つけ出す営業補佐ツール。
その内容にいたく感激した記憶があります。それと同時に、喉に引っかかる小骨のような感覚がありました。
それが言語化されたのは2017年の春先で、弊社代表の岡田にこう切り出した覚えがあります。
「メールは時代遅れなのではないでしょうか。開かれない、スパム扱いされる、資料ダウンロードなどのアクションとも相性が悪い。ビジネスの場においても、いまの主流はモバイルです。そしてモバイルではメールよりももっと有効なタッチポイントとしてSNSがあります。MAがメールというフィールドにあると、先細る気がしているのですが・・・」
そうすると、岡田はこう返しました。
「ネスタはデジタルマーケティングの会社だから、その時々で使用するツールやアクションは変わる。メールが時代遅れというのは正しくても、いまはそれしか正解がない。でもみんながそう思っているなら、変化はすぐ訪れるよ。」
それからわずか数ヶ月で、LINEがAPIを公開しビジネス用途として使用するための多くのツールが開発されたのです。
MAやCRMツールを提供するベンダーのうち、鼻の効く何社かが率先してLINEで使用できるMAツールを開発・提供開始しました。
それが2017年の秋冬から、この記事を書いている2018年初頭においての状況といえます。
もっとも早くMAとLINE@とを結びつけたのは、株式会社ジーニーが提供するMAツール”MAJIN”ではないでしょうか。
それから間もなく、marketoがLINEビジネスコネクトとの連携機能を発表。
現在はsalesforceをはじめとしたCRM大手各社がLINEとの連携機能を採用しています。
LINEの強みはなんといってもその圧倒的な普及率と開封率にあります。
一説にはメールの3-5倍といわれていて、こと日本においてこれを上回る普遍性のあるアプリはないでしょう。
そしてLINE@自体は、どちらかというとBtoC、かつ実店舗を持っている事業に目線を向けているようです。
LINE@の機能にショップスタンプやクーポンが豊富に用意されていることからも、それはわかりますね。
さて、ここからは気になるお値段の話。
ご提案の機会があり、LINE@をデータベースに紐付けてMAのような運用をしたい、というクライアント様がいらっしゃり、市場をざらっと洗いまして、相場感をしらべてみました。
・導入初期費用 ¥200,000~¥500,000
・運用月額費用 ¥50,000~¥200,000
・運用開始までの期間 1ヶ月~3ヶ月
カスタマイズによってはシステム構築の必要があるところが多く、申し込んですぐに使用開始とはなかなか行かないのが現状のようです。
しかし・・・LINE@自体がメインターゲットとしている実店舗をもったショップには、上記の費用は重すぎるのではないでしょうか。
LINE@自体はAPI活用ができるプロプランで月額¥30,000です。それに加えての上記金額ですので、このコストは決して軽いものではありません。
そしてもっとも重要なのが、上記の費用をペイできる運用ができるかどうかです。
MAは甘くありません。担当者ががっちり付いて、適切に回す必要があります。店舗スタッフと兼任なんて絶対に不可能ですよ。
そうなると当然、その分の人的コストがかかることになります。もしくは、運用周りを外注ですね。
それらを考えると、ベンダーさんの開発コストを踏まえても、この価格設定にはちょっと疑問を抱かざるをえません。
ちょっとお高すぎませんかね?
カスタマイズ項目を極力減らし、もっと安価で採用しやすい提供がされないと、成功事例を生み出すどころか見向きもされなくなっちゃいますよ。
(もっと安く提供しているよ、というベンダー様はご連絡ください、修正します)