“生活動線”に入り込むマーケティングとは

“生活動線”に入り込むマーケティングとは

〜私たちネスタが日々向き合っていること〜

こんにちは。
今回は、私たちが実践している「生活動線に入り込むマーケティング」について、少しだけ舞台裏をお話しできればと思います。

「商品を売る」から、「暮らしに溶け込む」へ

マーケティングという言葉を聞くと、どうしても「売るための戦略」と捉えられがちですが、私たちネスタはそれを少し違う角度から捉えています。

私たちが理想とするのは、「気づいたら使っていた」「気がついたら好きになっていた」そんな体験の積み重ねです。

たとえば、あるジャムのプロモーション。
「新商品です!ぜひ買ってください!」と伝えるのではなく、ママプラスカフェのモーニングメニューの中に組み込みました。
来店されたママたちは何気なく注文して食べ、「おいしい」「これどこの?」と自然に会話が始まります。
どこのものか、どういった商品かがわからないとユーザーは購買まで至りません。
そこで、自社運営のカフェの強みを生かし、スタッフから「これは実は、、」「シェフがレシピに入れて入れているのが、、、」とストーリーをユーザーに伝えます。

そこから購買へとつながっていく流れは、まさに“生活導線に溶け込むマーケティング”をあらわしたものだと考えています。

この体験こそが、ただの認知ではなく「体験→記憶」として残るのです。

「いやらしくないPR」が信頼につながる

「このイベント、どこがスポンサーなの?」
こうした疑問を持たれないように、広告感を極限まで抑えた設計をしたくなる気持ち、私たちもよくわかります。
一昔前までは広告=邪魔なもの、売り込みされると警戒感が高いものではなかったでしょうか?

でも、ネスタが目指すのはその逆です。

たとえば、ある保湿系スキンケア商品のプロモーションでは、「このイベントは○○様の提供でお届けしています」というアナウンスを最初にしっかりと伝えました。
その上で、商品の体験やワークショップを通じて「これはママたちの声から生まれたアイテムなんです」と話すと、むしろ参加者の共感度が上がるのです。

透明性こそが、いまの時代の信頼に直結します。

だからこそ、ネスタでは「提供元の見える化」を積極的に取り入れています。

ママたちの声が、マーケティングの起点になる

ネスタの根幹には「ママコミュニティ」という財産があります。
単なるターゲット層ではなく、「共に作る仲間」としての視点を持つことで、マーケティングの質が大きく変わることを実感しています。

ある冷凍食品の試食イベントでは、調理工程から実食、子どもの反応までをママたちが見守り、その場で感じたことをシェア。
そのフィードバックを商品開発に活かすことで、次の展開ではママたちが「この商品、私たちが育てたんです」と自然と紹介してくれるようになりました。

“商品を広める”というより、“商品に愛着が生まれる”瞬間がそこにあった。

マーケティングを、社会性のある仕事に

広告やキャンペーンは、売上だけで評価されるべきではないと私たちは考えています。
私たちが取り組んでいるのは、「社会課題に寄り添うマーケティング」です。

たとえば、派遣会社と連携した“ママの再就職”に関する座談会。
一見、営業活動とは無関係に見えるかもしれませんが、このような「企業の想いに触れる場」をつくることで、ブランドに対する好意形成が自然に生まれます。

また、環境に配慮した商品を「なぜ取り扱うのか」「どう伝えるのか」という部分にも、私たちは意図を持っています。
それを単なる“エコ文脈”で終わらせるのではなく、実生活との接点の中で「選ばれる理由」を伝えるようにしています。

生活の「流れ」にそっと寄り添う存在でありたい

マーケティングの主語が「企業」から「生活者」へとシフトしている今、求められているのは、“届け方”ではなく“寄り添い方”です。

「これは便利ですよ」ではなく、「あると嬉しいよね」「私のために作られてるみたい」と思ってもらえるような存在であること。
そして、そんな“気づきの設計”が、企業の姿勢として伝わっていく。

それこそが、私たちネスタが目指しているマーケティングのかたちです。