SNSマーケティングを始めるにあたって必要な事 ②徹底的なターゲット選定

今回から8回に渡って「SNSを始めるにあたって必要なこと」と題した連載記事を書くこととしました。
全体感の理解と抑えておきたいポイントを盛り込んだ、弊社のノウハウを惜しげもなく公開します!
それでは、第2回「徹底的なターゲット選定」の始まりです!

第1回 ①KGI、KPI設定と全体への共有

 

お客さんは誰ですか?

SNSという媒体はとてもパーソナルな媒体です。いわば自分のリビングで休日にゆっくりくつろいでいるようなもの。リビングに知らない人が土足で入り込んできたら、誰だって嫌な(というか恐怖)はずです。 SNSのユーザーは自分に合った、自分が欲しい、自分の役に立つ情報しか求めていません。 マス広告のような企業色が強いものなんて誰も求めていません。
マス広告は画一的なイメージを沢山の人に打って認知を得る方法ですが、SNSは反対に個人個人にチューニングした情報を発信して認知を獲得する方法です。
 
ユーザーを魚に見立てるのはちょっと失礼ですが(笑
  ●マス広告は投網漁でたくさんの魚を捕まえる方法です。   ここには狙っていないユーザーも含まれます。量が多ければ望んでいるユーザーも確率的にいるだろう、という考え方です。
 
  ●SNSマーケティングは一本釣りです。   狙った魚の好みのえさをつけて一本釣りをします。どこに、どうやって、どのえさが好きかを知らなければ吊り上げられません。
 
つまり、SNSマーケティングをしたければ、 ユーザーのことを徹底的に知らなければいけない 、ということです。
「F1層の好むような投稿をお願いします」とか「全年代が顧客です」という企業さんにはターゲティングの説明(怒りながら)から入ることもあります。
 
さて、ターゲティングの重要性が理解できたら、ターゲットになりえるユーザーを徹底的に調べ上げましょう。
重要なのはターゲットユーザーがどのように考えているのかという思考を理解することです。
そこで活用できるのが
 ①ターゲットとなりうる同僚、友だちにヒアリング(質的なアプローチ)
 ②有料サービスを使ったアンケート(量的なアプローチ)
 ③座談会を開催してのターゲット理解(質的なアプローチ)

ベストは上記三つを行うことですが、コストなどもあるので最低でも一つは行いたいところです。

①ターゲットとなりうる同僚、友だちにヒアリング(質的なアプローチ)
一番簡単に行えるのは近くにいるターゲットと同じ属性の方にヒアリングをすることです。
 
大ヒットとなったスマホゲームのパズドラの例では、開発プロデューサーの奥さんに実際にテスト版をプライもらい改良を重ねたようです。
女性ならではのネイル(ちょっと長い爪)をしていても、クルクルとできるボールの大きさや、シンプルでよいビジュアル面での指摘など、問題点を浮き彫りにし実際に取り込むことで、ターゲットにあわせたゲームができ大ヒットした、というものです。
 
こちらの例は商品開発ですが、マーケティングも全く同じです。
情報をターゲット専用にカスタマイズして出す必要があるので、ターゲット理解には身近な人に聞く、が最初に行いたいところです。
 
弊社の場合はターゲットがママに特定された案件が多いため、ママのコミュニティーを独自に持っています。
そこで、実際に商品を使っている方、競合商品を使っている方や興味がある方などを募集してオンラインヒアリングを行っております。
 
②有料サービスを使ったアンケート(量的なアプローチ)
身近なターゲットになる人にヒアリングをおこなった後、それが特定個人の意見なのか、それとも全体の思っていることなのかを確かめる必要があります。そこでマクロミル等が実施しているアンケートを使って質問を不特定多数に投げかけます。
 
ターゲットの多くが本当に考えていることを明確にします。

弊社の場合はママコミュニティーを持っているので、気軽にターゲットの意見を吸い上げられやすいようになっております。
ヒアリングで出た意見を簡単なアンケートにしコミュニティーに投稿すると、回答だけでなくエクストラの意見や要望が帰ってきます。
 
③座談会を開催してのターゲット理解(質的なアプローチ)
さらにターゲットの思っているけれども口にしないような意見も吸い上げます。深層意識にある価値観やルールをヒアリングすることでSNSマーケティングだけでなく企業のマーケティングも統一した考え方で動かせるようになります。
 
座談会ではターゲットユーザーの「日常の行動」や「思考方法」に焦点を当ててヒアリングをします。
直接の購入には関わらない部分をヒアリングすることでターゲットの理解を深め、好まれる情報、求められている情報をあぶりだします。こちらは次回の第三回で掘り下げます。

さて、上記の3つのポイントの最低でも一つを行い、ターゲットが誰なのかをあぶりだしてきましょう。
既にターゲットを決めている、という企業でも同様のアプローチをすることは重要です。トレンドは移りやすくターゲットの考え方も徐々に変わっていくことが多いからです。 定期的に「お客さんはだれ?」と自問自答することでターゲットをリフレッシュ していきましょう。
 
ターゲットを選定する三つの方法
 

徹底的にセグメントを狭めてターゲティング

ターゲットが見つかったならば思い切ってセグメントを絞ります。
前述したようにSNSマーケティングは自宅のリビングに上がり込むようなものです。セグメントを狭く狭くして、 絶対に喜んでくれるターゲット像 をイメージし、造り上げましょう。

弊社の場合ですと
 ・中小規模の企業代表、又はマーケティング兼任者
 ・マーケティング経験はあまりないが、やらなければいけないと焦っている
 ・他の業務が多く未経験な部分なので、なかなか手をつけられない
 ・ピンポイントのSNSの情報収集をしている
このようなターゲットにむけて記事を書いてます。
(読んでいる方が「わたしのことだ」と思ったら我々のマーケティングは成功しています!)
 
BtoC企業の場合は絞込みを顕著にするといいですね。
お菓子メーカーの場合は「チョコミントが好きなママ」などとセグメントを切っておこなうことも有効です。
 
重要なのは、狭めたターゲット全員が喜んでアカウントを何度も何度も見てくれることです。
ターゲティングの甘さはSNSマーケティングでは重罪になります。
 
ターゲットは狭く濃く
 

自社のターゲットがどこにいるか全方位でテスト

よく「どのSNSでマーケティングを行えばいいか」と聞かれることがあります。
 
基本的に SNS媒体の間には深い溝がありユーザーの行き来がほぼありません 
facebookをメインで使っているユーザーはtwitterは面倒くさいギークの集まりだと思っていますし、twitterをメインにしているユーザーはfacebookなんて古臭くってしょうがない、と思ってす。インスタ映えで一躍SNSの女王に踊りだしたinstagramを活動拠点としてるユーザーは、その他のSNSをダサくって使いようがないと鼻をつまんでいます。
 
つまり、企業がユーザーに効果的にアプローチしたい場合は「どの」、ではなく 全てのSNSで最適化した「どういった」コンテンツ を展開するかを真剣に考える必要が生まれてきています。
 

すなわち、ただでさえ複雑怪奇で、つかみどころが無いデジタルマーケティングの活動量を大きく増やさなくてはいけないということです。
さらに「tiktok」、「LINE@」など新規のSNSサービスがどんどん出てきます。

はい、これもそうなのですが、増えることはあっても減ることは無いわけですね。
AKB48だらけになったgoogle+はなくなりましたが(笑
 
 

まとめ

SNSマーケティングはターゲティングが命です。
狭い狭いターゲットにむけて強烈に共感されるコンテンツを絶えず制作し続ける戦略と努力が必要です。
関係者にはしっかりと共有し、ぶれないようSNSマーケティングを続けましょう。

次回は「ターゲットが心の底から欲しがる情報を見極める」です。
あ、まだ運用が始まりませんね・・・。
仕事は準備が9割!下ごしらえが美味しい料理を提供する唯一の方法です!
頑張りましょう!