デジタルマーケティングの最初は物量から
今回はマーケティングファネルのお話。
SNS上でのコンテンツはファネルごとに意識を変える必要があります。
認知、興味・関心、比較・検討と進みます。
各レイヤーのアクションを詳しくみていきましょう。
目次
認知レイヤー
一般的な社会生活をしていてレイヤーです。
ユーザー側には”ニーズ(必要性)”も”ウォンツ(欲求)”もありません。
あなたの商品にユーザーは興味をもっていません。
流す情報はユーザーには見られません。
訴求力のあるコピー、素敵なビジュアル、高額な動画を制作しても、見られることなく消化されていきます。
つまり、無駄です。
このレイヤーではコストを掛けずに、どんどん情報を配信して、ユーザー接触点を作り頭の片隅に残ることだけに注力しましょう。
「あ、また更新てるな」
「これなんだっけ?」
「(画像や動画が)かわいい or いいな!」
くらいでOKです。
ここでコンテンツにこだわるとマーケティングは失敗します。
内容は誰も読んでないですし、質が低くても誰も気にしません。
ロゴとキャッチコピーをしつこくしつこく露出させます。
ここで認知系の広告をかけると、成約までの獲得コストが跳ね上がります。
このレイヤーでの広告は控えめに。
または、一本釣りのオファー広告をおすすめします。
興味・関心レイヤー
ここからが見込み顧客。
ユーザーニーズが少し出てきたころです。
このレイヤーでは個人情報の収集に注力しましょう。
特別オファーや情報提供などが考えられます。
しかし、まだニーズが顕在化していないのでユーザーは「そんなものか」と思っているだけです。
一対多のセミナーや参考資料などを提供することでコミュニケーション量を増やしましょう。
まだぐっと我慢してリード(見込み顧客)のリスト収集に励みます。
比較・検討レイヤー
興味関心が高まってきた俗に言う“ホットリード”と言われるユーザーです。
何回もサイトに訪れる、メールマガジンを開く、価格表を確認するなどタイミングも知識もちょうど良いユーザーです。
このレイヤーには成約に向けて、積極的なアクションを取っていきましょう。一対一のオンライン説明や営業をかけるのが効果的です。
BtoC商材であれば期間限定オファーや体験版の利用、試食試飲などをオファーしましょう。
そのままオファーに申し込んでもらえるユーザーは営業にスイッチします。
オファーページまでたどりついたが離脱したユーザーはインサイドセールス(電話営業)で追いかけます。
このレイヤーの見込み顧客は短距離走で確実に追いかけます。
認知レイヤーが少ないと、下層レイヤーは枯れる
マーケティングファネルを見てもわかるように、大きな分母=多くの認知層ユーザーが必要になります。
そこから下層に移動するごとに、ユーザーが振り落とされて、最終的に成約となります。
簡単にシミュレーションすると
①1000名の認知が取れました。20%が興味を持ってもらえます。
1000×20%=200リード
②興味・関心レイヤーには200リードが残ります。
またそこから20%のユーザーが比較検討に進みます。
200×20%=40リード
③比較・検討レイヤーには40リードが残ります。
そこから電話や営業をかけて10%が成約します。
4件が成約になります。成約率は0.4%です。
40×10%=4件
高額商品や定期商品では4件は大きいかと思いますが、毎月100件必要な商材では圧倒的に足りません。
つまり、分母を増やすことを最初に考える、を基本行動にする必要があります。
分母が大きくないと成約までの必要量を確保できません。
ユーザー分析も進みません。
トライ&エラーも母数が大きくないと検証ができません。
分母もセッション数や分析ツール上のアクセスユーザー数ではありません。
ユーザーと直接コンタクトを取れるユーザー=リードが必要です。
効率よく直接コンタクトを取れるユーザー数を獲得する。
これがマーケターとしての腕の見せ所です。
マーケターの一番の仕事は分母=多くの認知層を増やすことだと肝に銘じましょう!