広がるAIの運用、特殊詐欺撲滅に向けてNTTが新たな実験を開始
オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、振り込め詐欺、更には金融商品取引詐欺など、「特殊詐欺」による被害が相変わらず猛威を振るっています。これらの特殊詐欺の撲滅を目指し、NTTグループは特殊詐欺解析AIを用いた実証実験を実施することを発表しました。
巧妙化・複雑化する手口のもと金銭的な被害に留まらず、人命にかかわる事件も発生したこと等により、お客さまが電話に出ることに対して不安を感じられるケースが増えています。お客さまに安心して電話をご利用いただけるよう、NTTグループとして、特殊詐欺の撲滅にむけて、今回、グループが有するサービス・技術等を活用し、特殊詐欺解析AIを用いた実証実験を実施することとした、というのが今回の発表の概要です。
実際の実験では、使用中の電話機に接続する特殊詐欺対策アダプタや、録音した通話内容をクラウド上に転送し、特殊詐欺解析AIが通話内容を解析するシステムを試用します。解析の結果特殊詐欺であると疑われる場合には、本人など予め登録された人あてに注意喚起メールを送信。これにより、ご本人や親族の方等が詐欺の危険性を察知することが可能になる、というもので、2019年度第2四半期中に開始後、数カ月にわたって実施される予定。
また、サービスの提供に先立ち、6月3日からは、特殊詐欺等に関して不安を感じられている顧客向けに、利用している端末に応じた対策について、メーカーを問わず相談できる電話サポート窓口(無料)も開設されるそうです。