Facebook株の大暴落から垣間見える株価についての現実
順調に上昇を続けてきたFacebookの株が、7月26日に20%近くも暴落した件は多くの投資家の記憶に新しいですね。そしてそれからFacebook株は回復する様子が全くありません。
アメリカではここ数年株式市場の上昇をけん引してきた銘柄をまとめてFAANGと呼んでいたのですが、これは好調な株の頭文字を取ってつなげた言葉で、その中の「F」とはFacebookのこと。つまりFacebookはこれまで、アメリカの株式市場の中でも最も好調な銘柄の1つとして認識されていたわけです。
株の暴落時は大きく報じられたものの、その後はどのような動きをみせているのかを見てみましょう。
7月26日の暴落の後、8月8日には186ドルまで値を回復。この間には株がまた上昇基調に乗ることを期待していた投資家も多かったと想像できますが、実際はそう甘くありませんでした。以降はまた下がり続け、9月18日には160ドルと暴落時よりもさらに下がってしまいました。
なお、7月26日から現在までの間、アメリカの株式市場全体は順調に上昇中で、FAANGの別銘柄であるAppleは8月上旬に、Amazonは9月上旬に世界で初と2番目となる時価総額1兆ドルを突破しています。
それに引き換えFacebookはそう簡単には以前のような上昇気流には乗れそうにない状態です。やはり一度暴落があった株はそう簡単には元のようには上がれないということ。
そしてFacebookの場合、暴落直前の7月25日は今年の最高値であり、同時に上場以来の最高値でもあったのです。つまりどれだけ高騰し最高値を更新している株であっても、何か悪い材料が1つあれば暴落してしまうという株価についてのある種の残酷な現実がここにあるのです。