インフルエンサーマーケティングってどうなの?費用対効果を試算してみた!

巷ではバズワードの“インフルエンサーマーケティング”。
弊社の運用するママプラスでもインフルエンサーマーケティングはできないかと引き合いがきております。

 
しかし、インフルエンサーマーケティングとはなんでしょうか?
今回はインフルエンサーマーケティングに関して考察してみました。
 

SNS利用者が多くなったことで生まれたマーケティング手法

SNSの普及と共に、一般人でも情報が簡単に発信できる世界が実現しました。
今まではテレビやラジオ、新聞、書籍などで著名人が評価したり体験したことを表現していました。そこには一般人の“感想”や“体験したこと”は、発信するツールが無かったため、皆無でした。
 
しかし、ブログから始まった個人メディアの流れから、SNSの普及で加速的に一般人が発信者=メディアになりました。
個人間でコミュニティーを取る小規模なものから大規模なものまで作り、情報をメインアカウントが発信していきます。
コミュニティー内は同一のターゲットが多く、ユーザーのセグメントがしやすいためマーケターとしては宝の山です。しかもコミュニティーの規模も明確に「いいね!」や「フォロー数」で勘定ができます。
 
政治家、モデル、スポーツ選手、芸能人などの有名人、著名人がこぞってSNSを始めたのも新しい記憶にあります。
影響力の強いアカウントでの商品、サービス紹介はフォロワーに大きな影響を与えると考えられています。
 
具体的には、著名アカウントで
 ・企業のフォローをしてもらう
 ・感想をシェアしてもらう
 ・商品、サービスを使って貰い、感想を投稿してもらう(もちろんポジティブなやつ)

上から関与が強くなりエンゲージメントも高くなると期待されています。
 
 

期待値が上がるインフルエンサーマーケティング

3年先を行くといわれているアメリカでのインフルエンサーマーケティングの市場はどれくらいなのでしょうか。
SNS利用者が80%を越えるSNS大国ですからマーケットも大きくなるようです。

2020年には全世界で50億円~100億円規模の市場になると予想されています。
2020年には全世界で50億円~100億円規模の市場になると予想

The Influencer Marketing Industry Global Ad Spend: A $5-$10 Billion Market By 2020 [CHART]

日本では2016年で2.6億円の市場規模があるそうです。
2018年はもっと一般化しておりますので数値は上がっているでしょう。
日本では2016年で2.6億円

2015年から2016年にかけてInstagram上のスポンサード投稿が急増!市場規模は2.4億円以上に。


 
が、インフルエンサーマーケティングに関して、私は非常にネガティブな印象です。
以下がその理由です。
 
 

コンバージョンで考えるとどうなのか?

まずもって、マスでの媒体ではないので複数のインフルエンサーアカウントに出稿をしなければいけません。
大前提のところを間違えると成果が出ません!複数アカウントへの出稿を検討してください。
 
日本で一番大きなインスタグラムアカウントである渡辺直美さんのですら約830万フォローです。
その中のには多くの外国籍の方もいるでしょう。比率はわかりませんが。。。
 
渡辺直美さん インスタグラムアカウント
 
では、仮に渡辺直美さんのアカウントでサービスを投稿してもらうとしましょう。
日本人のユーザーが70%とすると581万人ですね。
 
サービスが多言語対応であればそのままのアカウント母数でいいのですが、コールセンターなども多言語化された根性を持っていれば、違う媒体に出稿をすると思います(笑)
 
話がそれました、コンバージョンをサービス購入として、成約率が0.05%だとすると2,905ユーザーが購入してくれます。
インスタグラムのユーザーは学生などの若年層が多いのでアプリサービスなどに費用を払えないと思いますが、サービス単価は1,000円だとすると290.5万円ですね。
 
では、出稿金額はどれくらいでしょうか?
大体フォロワー数×1円から1.5円と相場が決まっている?いるようですので830万フォローですと一投稿830万円から1,245万円。
 
1回の投稿で540万円から955万円の赤字ですね。。
これが現実です。。。


 
規模の大小はありますが結局は成約率を高めることが最重要ですが、1回の投稿ではユーザーの帰属意識が高まりません。
 
 

ザイアンスの法則って知っていますか?

「ブランディングのためにインフルエンサーを使いましょう」というマーケティング会社もあるかともいます。
しかし、TVCFの運用などでは有名な“ザイアンスの法則”というのを知っていますでしょうか?
 
単純接触機会が増えると、人間は親近感が向上するというものです。
ウィキぺディアにありました。
 
定期的に複数回情報に接触させることでユーザーに刷り込んでいくマーケティングですね。
古い研究ですが、人間の根本はそうそう変わらないのでそうなのでしょう。
 
先ほどのシミュレーションをブランディングとして活用すると最低でも3回はネタを変えて流す必要があると思います。
 

さて、ブランディングで費用を捻出できるでしょうか?
これだけの予算があれば別のもっと成果が上がるアド施策の検討もできそうです。
 
 

難しいステルスマーケティングとの差別化

もう一つ懸念があるとステルスマーケティングの疑いが常に付きまとうことです。
前にも投稿しましたがSNSはお茶の間のコタツです。広告は好まれません。反対にディスブランディングになりますので、無視されるか最悪の場合はブロックされる確率が高くなります。
 
そうすると、広告と表記せずに投稿することが考えられます。
これはステルスマーケティングです。ユーザーはステルスマーケティングに非常に敏感になっています。少しでも疑いがあると拡散する事が考えられます。
 
 

まとめ

盛り上がるインフルエンサーマーケティングですが、費用対効果を考えると成果に疑問符がつきます。
 
インフルエンサーマーケティング=広告出稿という単純な構図から早々に脱出し、運用型のインフルエンサーマーケティングに切り替える必要があります。運用型とはアンバサダー、口コミ投稿、長期的な運用です。
アカウントホルダーにもメリットがあり、出稿者にもメリットがある妥協点を探さなければいけません。
 
ママプラスではアンバサダーを推奨しており広告は二次的なものと捉えてマーケティング活動をしております。
インフルエンサーマーケティングをお考えであれば是非ご検討ください!