【アーカイブス】2017年最新!企業が活用すべきSNS:前編-データから読み取るSNS活用の舵取り

—この記事は2017年6月に公開された記事のアーカイブです。情報が最新でない可能性がありますので、ご承知おきください—

皆さん、SNSを活用していますか?今回は、みんな大好き”SNS”に関する話題です。
総務省発表では、日本のスマートフォン普及率は72%になります。

Googleもモバイルファーストを宣言し、インターネットの主役はすでにモバイルに移行しました。
そして、各種SNSのユーザー数・滞在時間も比例して伸びてきており、企業が考えるべき広告先としてSNSは無視できないものになっています。
しかしながら、多くの企業がSNSについては、ただなんとなくアカウントを立ち上げて月に一回更新する程度だったり。
効果測定も、斬新な活用法も見いだせないまま休眠アカウントになってしまうことも。

なぜそのようなことに?

今回の記事では、その謎を解くために、日本で普及しているSNSをデータから丸裸にしていきます。
まずは、それぞれのSNSがどんな特性をもっていて、どれだけユーザー数があり、そして各種SNSの現在の位置付けと、その将来性をみてみましょう。
どこに広告をかけるべきなのか?自分の企業で運用するとしたら?については後編の予定です。

まずはざっとこちらのリンクを読んで下さい。
これは2017年5月のデータですが、日本における主要なSNSのユーザー数とその推移です。
以下、このリンクの情報をベースにお話ししていきますので、必ず目を通してくださいね!
【2017年4月版】2017年5月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ

その間、ワンちゃんの画像を張っておきますね。

日本のSNS事情を読み取る!

はい、おかえりなさい。
それでは、掲載順にざっとおさらいしていきましょう。

facebook  Facebook

まずFacebookですが、世界で最も成功しているSNSといえるでしょう。月間アクティブユーザー19億4,000万とは、恐ろしい話です。(世界のインターネット人口が35億と言われています)

収益においても過去最高益をマークしており、全世界の企業における時価総額ランキングでも約40兆円で5位に付けています。
トヨタの時価総額が約18兆、47位といえば、その凄さが伝わるでしょうか。
ところが、日本においてFacebookは苦戦しています。

日本に約7,500万人と言われるスマートフォンユーザーのうち、約2,700万人がFacebookアカウントを持っています。
しかし月間アクティブ率(*1)が56.1%ですから、1ヶ月にアクセスしたユーザーで考えるとスマートフォンユーザーの約20.2%しかFacebookにアクセスしていない事になります。
この数字は後述するLINEのアクティブ率などと比較すると、かなり低いです。日本におけるSNSの特殊性が見て取れますね。

年齢別ユーザーでは40代が最も多く、5-60代のユーザーも多くいることがわかります。
つまり・・・現状日本においてはFacebookは高齢層のSNSと言えるのです。

(*1)月間アクティブ率
全アカウント数に対する、1ヶ月のうち最低1回はログインするユーザー数の割合。

Instagram  Instagram

世界的に絶好調のFacebookが2012年に、電撃的に買い取ったのがInstagramです。
買収当時、Instagramの売上高はゼロだったのにも関わらず、10億ドルという買収額は世界中で話題になりました。(ちなみに当時TwitterもInstagramの買収を計画していたようです)
ユーザー数の推移としては若い女性を中心に急成長しており、日本においても月間アクティブユーザー1,600万人、アクティブ率84.7%と人気の高さが伺えます。

解析ツールの少なさと、投稿にURLリンクを貼れないことからマーケティング向きではないと言われますが、ブランディングという方面では商品がマッチするとめっぽう強いです。
企業が運用するなら、向き不向きがわかりやすい分、扱いやすいと言えるかもしれませんね。

twitter  Twitter

日本においては ユーザー数4,000万、月間アクティブ率70.2%と非常に人気なのですが、世界的にはユーザー数が伸び悩み、また収益においても頻繁に身売りの話がでるなど困窮している状態です。
世界的に見て、日本人は非常にTwitter好きといえますが、これは少ない文字数で多くの情報量を詰め込める日本語の特長と相性が良かったという見方があります。

収益の面では課題があるようで、昨年末の買収騒動も記憶にあたらしいところです。しかし、そんなTwitterに思わぬ追い風が吹きました。
アメリカのドナルド・トランプ大統領です。
彼は自身の思いや今後の指針について、かなり頻度高くTwitterを用いて発信するため、Twitterアカウントがないとジャーナリストが活動できないという事態がうまれました。
そのため、Twitterに関してはもし身売り先を探すような事態になっても、これまでよりは買い手が見つかりやすくなったのではないでしょうか。(このあたりは高度に政治的な要因を含みますのでなんとも言えませんが)

LINE

言わずと知れたモンスターSNSですが、猛威を奮っているのは主にアジア圏でだけです。(世界ではWhat appなど人気のSNSがあります)
国内ユーザー数6,800万アカウント、実に日本のスマートフォンユーザーの94%が利用している計算です。
その上、月間アクティブ率では96.6%という数字ですので、いかにLINEが日本に根づいたSNSかがよくわかりますね。

企業利用においてはLINE@という名称でサービス提供されています。
ユーザー側からは通常のLINEと同じUIで見ることが出来ますので、その普及率と到達率を利用した、簡易メールマガジン的な利用方法が一般的です。

2016年7月に上場したばかりのLINEですが、収益の面から見るとあまりパッとしません。
LINEは付随するサービスが非常に多く、また頻繁にサービスを統合したり終了したりしています。
2016年の最終利益は75億円でした。前述した、日本における圧倒的な普及率と見比べてみると随分とこじんまりとした売上だと感じます。

将来性においては明るく、先日には日本テレビの独自情報としてマイナンバーとの連携について報道されました。
真偽のほどはまだ不明ながら、こうした話題が出ること自体がある程度の将来性の担保になるといえるのではないでしょうか。

そのほかのSNSは?

Pinterest
ご存知ないかたも多いと思いますが、Instagram同様に画像を中心としたSNSです。
Instagramが自己発信型なのに対し、Pinterestは自身の『コルクボード』に好きなジャンルの写真・画像を収集するショーケース型SNSです。
興味を持った(Interest)ものにピンを打つ(Pin)ことからきている名称ですね。
国内ユーザー数は発表されていませんが、Instagram以上に女性比率の高いSNSですので商品によっては積極的に活用できるでしょう。

LinkedIn
ビジネス特化型SNSとでもいうべきでしょうか。ここには毎日ラーメンの写真やペットの写真ばかりを載せる人はいません。
アクセスするといきなり登録画面で、登録が完了するまでは画面のレイアウトすら確認できません。
世界ユーザー数は5億人を超え、世界のワーカーを繋いで生産性を向上させているSNSなのですが、現状ではあまり日本人を積極的に取り込もうという意図は見えません。

マストドン
今年の春先になって急に名前を聞くようになったコミュニティ型SNSです。
ホストごとにドメインを持つことができるという、ややこしい仕様(そのあたりは実際に使うようになるとあまり意識しませんが)です。
Twitterにやや近いUIなので、Twitterに万が一のことがあったときの退避先の一つになるでしょう。

さいごに

今回の記事では、SNSの種類とそれぞれのユーザー数・将来性について紹介しました。
次回では、主要SNSがどのような業種・職種にマッチしているのか?
もしひとつだけ広告に予算を割けるとしたら、どれがベストなのか?について書きます。
お楽しみに!