ソーシャルメディアとの距離感に悩むアメリカ、監視強化へ加速か
ウォール・ストリート・ジャーナルとNBCニュースの最新の共同世論調査からは、個人としてソーシャルメディアとの付き合い方に悩み、企業に対する政府の監視強化を期待する米国人の姿が浮かび上がりました。多くの人がソーシャルメディアに強い不満を感じているというのは、調査専門家には意外な驚きをもたらしたようです。
企業への好感度としては、フェイスブックやツイッターのようなソーシャルメディア企業には懐疑的な一方、アマゾンやグーグル、アップルには好意的な反応を示しました。ですが、だからといってこの3社が個人データを保護できるとも思っていないようです。
テクノロジーが生活や経済にもたらす利益についてはおおむね楽観的ですが、低所得層や田舎で暮らす人々は自動化による雇用喪失をかなり不安に感じていることも明らかになりました。
スマートフォンを持ってもよい年齢について、回答の平均は14歳となりました。
インターネット業界は、消費者が無料でサービスを利用できる代わりに、オンライン上の行動に関する詳細なデータを引き渡すことで成り立っているわけですが、これについて回答者の75%近くは容認できないと回答。
ソーシャルメディア企業に対する政府による規制や監視について、現状に満足していないと回答した人は54%。インターネット上で事業を行う企業が消費者の個人情報へのアクセスを提供・販売する際は事前に許可を取るべきで、要請に応じて情報を削除することを法律で義務付けるべきだと考える人は実に90%を超えました。
ソーシャルメディアに対する不安はほぼ全ての集団に見られ、なかでも男性、共和党員、トランプ大統領支持者、高齢者の不安が強い傾向です。
一方、若者、女性、民族的・人種的少数派、大卒者の間では、ソーシャルメディア企業は比較的高く評価されていることも調査結果から読み取れます。