企業Twitterの運用が止まってしまう理由と対策①

SNS全盛の昨今、企業は情報発信とファンの獲得のためにTwitterを活用しています。そこにはいくつもの成功事例がある一方で、アカウントを作成したは良いものの何ヶ月も、あるいは何年も更新されなくなった企業アカウントも多数眠っています。

なぜそのアカウントは休眠してしまったのか

BtoB企業アカウント、チェーンでない個人店、販売から数年たったプロダクト…いろいろな実例がありますが、そうしたアカウントはよほど探されない限り、発信せず人目につくことがないため存在すら認識されません。

いったいなぜ、そのような事になってしまったのでしょう?
企業によるアカウント運用の大きな壁は、大きくは2種類に分類されると思います。

1.ネタ切れ(更新するコンテンツの純粋な不足・何を配信していいのかわからない)
2.自然消滅(更新することの意義が不明瞭になり優先順位が落ちていく)

弊社では企業のSNSアカウントの運用スタイルを、大きく2つの属性に分類しています。ですます口調で告知を行う「インフォメーション運用」と、やや砕けた口調で積極的にユーザーと接点を持つ「中の人運用」です。
これ以外にも、担当者不在による更新止まりというのがありえますが、「中の人運用」で発信していた担当者の退職・配置変更・不祥事などで突発的に発生するイレギュラーなものですので、ここでは割愛します。

実際によく起こるケースを、参考として挙げてみます。
下記のような企業と、そのアカウントをペルソナとして頭に描いてみて下さい。

・年商5億円、従業員数20名
・メーカーとしてBtoCの発酵食品を製造。料理をする方なら聞いたことがあるプロダクトを2つ持っている。
・運用の担当は入社2年目の新入社員(男性)、その上席の課長の2名。
・アカウントのフォロワー数は500、フォロー数は300。発信は月に3回ほど。インフォメーション的な使い方をしている。

反応は低くて当たり前

投稿に関してアカウントがしばしば陥っているのが、1の”ネタ切れ”です。しかし、本当に情報をすべて出しきってしまった、というケースはほとんどお目にかかることはなく、内訳としては

「ユーザーが欲しがる情報がわからない」
「こんな情報を伝えてもユーザーは喜ばないだろう」
といった疑心暗鬼に、いいね等の反応の薄さが拍車をかけてしまうケースがほとんどです。

知見の無い場合だと、フォロワー500人のアカウントから発信すれば500人に届き見られると錯覚してしまいがちです。企業のアカウント運用担当者が知っておかなくてはいけない前提として「SNSでの発信はフォロワーの30%程度にしか見られず(インプレッション)、それに反応を示してくれる(エンゲージメント)のは0.3%くらい」という統計上の事実があります。

10,000人のフォロワーがいるアカウントでさえ、お定まりの投稿だとインプレッションは3000に達するかどうかというところ。それに反応(いいねなど)してくれるのは平均10人いないくらいです。ましてフォロワー数が500以下のアカウントともなれば、1つもいいねがつかなくてもなんら不自然ではありません。
「どうしていいねが付かないのだろう?」への回答は、そもそも発信が見られていないというほうが圧倒的に正解に近いのです。

Twitterアナリティクスを活用しよう

ネタは必ずあります。それを発掘するための、コンテンツ生成のフローは必要なアクションと言えるでしょう。
製造担当者に簡単なインタビューの時間をもらいコンテンツ化する、自社商品を使った料理の写真を一般ユーザーから収集するなど、「コンテンツをどう生み出すか」を常に考え、回し続けないと、上述の”ネタ切れ”に陥ってしまうことは頻繁に起こります。

ユーザーが求めているコンテンツが不明瞭で自信がない場合には、冷静に指標に照らして良し悪しを判断することで解決できることが多いです。特別なツールは必要なく、Twitterのオフィシャル機能であるアナリティクスでインプレッション(閲覧数)やエンゲージメント(反応)など多くの情報が得られます。
また、ユーザーセグメントを絞って直接、どのようなコンテンツに興味を惹かれるかを調査してみるのも有効でしょう。

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