2020年 顧客体験(CX)を強化する”結びつき”が最重要トレンドに

顧客への体験(カスタマーエクスペリエンス)が差別化の鍵に

東京オリンピックが開かれるメモリアルイヤーとなる2020年ですが、デジタルマーケティングのトレンドはどのように進んでいくでしょう。

大きなキーワードでは「電子決済」や「AI」、「サステナビリティー」など様々ですが最大のインパクトはここ数年言われ続けていますが「顧客体験」の定着だと考えます。

参考記事:広告予算を増加予定の企業は4割強 2020年に注力したいテーマは「顧客体験の充実」〈ITmedia〉

商品軸、つまりプロダクトの機能面やデザイン、広告宣伝などの要素ではユーザーが購買決定することは減少します。

反対に購入前のブランドからの情報発信や購入時の五感を刺激する体験、そして購入後のアフターフォロー、更新時のリコメンドなど個々別々の顧客に対してしっかりとデータドリブンできるブランドをユーザーはより身近に感じ、ロイヤリティーを持って購入するようになっています。

実を言うとこれはリアルの店舗では日常的に繰り返されていること。

 行きつけのレストランの前を通りかかると新しいメニュー看板。
 この前あったらいいな、とシェフに伝えていたメニューを追加してくれたよう。
 お店に電話し名前を伝えると「いつもありがとうございます!新しいメニューにしましたよ!」の一言。
 そして予約した当日ニコニコして近づいてくる店長から「いつものでいいですか?」と飲み物のリコメンド。
 ローストビーフを焼くいい香りと心地いいBGM。
 楽しい時間を過ごした後で次回使えるクーポンと簡単なお土産をもらい店外へ。

こんな”人間的なつながり”=”顧客体験”を求めて商品を選ぶ時代に突入しています。
しかし、人間の知覚能力ではすべてのユーザーに対して情報を持ちケアすることはできません。
そこでデジタルで情報発信、リコメンド、アフターケアを行おうという施策です。

これが全世界の企業が注目し、差別化のキーワードにあげている実態です。
参考情報:エクスペリエンス投資がビジネスに及ぼすインパクト〈adobe〉

顧客体験を向上させる具体的な方法を簡単に言い換えると5つのポイントに絞れます。

 ①SNSや自社媒体を活用し興味のあるユーザーを集める
 ②自社データベースに登録してもらう
 ③身近に感じられるパーソナライズドされた情報を配信
 ④リアルとデジタルを結合しロイヤリティを上げる
 ⑤アンケート(NPS)で満足度と不満点を調査し改善

企業の重要視する目標によって施策は変わります。
しかし、一貫して上記の5つのポイントを押さえてPDCAを回し続けることが重要です。

顧客体験を向上させる中で「AI」や「電子決済」などのツールが存在するわけで大枠を意識する必要がある2020年になりそうです!